コラム

運転時間管理は月の総拘束時間から

北海道労働局は2016年度の
運送業の改善基準告示違反
について発表しています。

トラック業の違反事項で
やはり目立つのは拘束時間についてです。
総拘束時間の違反は114ヵ所(41.8%)
最大拘束時間の違反103ヵ所(37.7%)
となっています。

私は、顧問先やセミナー、研修などで
「運転時間管理は月の総拘束時間から始めましょう」
と解説しています。

ドライバー月の総拘束時間293時間を遵守するために
毎日の総拘束時間の累計を計算します。
半月で総拘束時間が何時間か把握し
残り半月の配車、コースの変更に活かします。
ドライバーのほとんどが車両も固定
毎日同じルート、配達コース
という会社もあることでしょう。
交通事故や荷物事故を防ぎ、業務の効率化のためには
毎日同じ車両、同じルート、同じ配達コースが
望ましいのはわかります。
しかし、これだけ長時間労働問題や残業代問題が起きるなかで
長時間勤務への対策、月の総拘束時間の管理は避けられません。
場合によっては、これまでのやり方を変更し
車両を固定せず、違うルート、いつもと違う配達コースを
ドライバーに指示することも考えてみて下さい。
くれぐれも、一部のドライバーのみが
勤務時間が長くなるような状況は
これからのトラック運送会社としては
避けるべきだと思います。
当然、給与の問題も出てきます。
ドライバーから
「給与が不公平だ!」
「頑張っても頑張らなくでも給与が同じだ!」
といった不満はさける給与体系も必要になります。

月の総拘束時間の管理を始めれば
配車、配達ルートの工夫を考えることができます。
(考えざるを得ない状況になります)

そうすれば、1日の拘束時間、運転時間、休息期間にも
良い影響を持たらすはずです。
拘束時間遵守への取組の一歩は

月の総拘束時間の把握になります。

pagetop