コラム

改善基準告示違反は62.6% 道内のトラック業

北海道労働局は2016年度の
運送業の改善基準告示違反
について発表しています。

トラック業については
2016年度監督実施事業場数は273ヵ所、そのうち
改善基準告示違反事業場数は114ヵ所(62.6%)でした。
主な違反事項は
総拘束時間114ヵ所(41.8%)
最大拘束時間103ヵ所(37.7%)
休息期間67ヵ所(24.5%)
最大運転時間44ヵ所(16.1%)
連続運転時間77ヵ所(28.2%)
休日労働21ヵ所(7.7%)
となっています。

顧問先やセミナーなどで
「改善基準告示を守るためには、どうすればいいですか?」
という質問をよく受けます。
「まずは連続運転時間から手をつけましょう」
と私は真っ先に答えます。

連続運転時間は4時間までとなっています。
1回連続10分以上かつ30分以上の非運転時間が必要です。
運転時間が4時間以内に
作業時間や荷役時間が入れば自然にクリアできますが
そうでなければ休憩を取る必要があります。
「休むよりも少しでも早く着きたい」
というドライバーの気持ちはよくわかります。
到着時間に遅れるのはもちろん困るし
到着したら荷待ち時間があるかもしれませんし
途中で渋滞に巻きこまれるかもしれません。

しかし、これだけ長時間労働問題や残業代問題が起きるなかで
休憩時間の管理は避けられません。
運転日報やデジタコで休憩時間が0というのを見かけます。
デジタコの押し忘れということもあるでしょう。
いざ、残業代問題や労基署の調査が入ると
「押し忘れだと思います」というのは通じません。

連続運転時間の管理を始めれば
休憩時間を管理することになります。
拘束時間などは荷主との関係などで、改善は難しいですが
休憩時間の管理・改善は自社だけで行うことができます。

ドライバーが「休憩する場所や余裕がなかった」と
言うのであれば、休憩する場所や時間についても
配車担当者が指示するしかありません。
最初は大変ですし、ドライバーも嫌がりますが
ドライバーの意識も変わり、習慣化すれば
休憩の管理は徐々に、良くなっていくものです

pagetop