コラム

なぜ人事労務トラブルは起きるのか

未曾有の人手不足の時代を迎えています。
募集しても良い人材が来ないという悩みではなく
人材そのものが来ないという危機的な状況になっています。

一人でも辞められると困るのに、人事労務トラブルが発生し
結果として退職となる事態は相変わらず一向に減る兆しはありません。

経営側の悩みや苦しさなどに関係なく、トラブルは発生します。
残業代の請求、退職。・解雇に関するトラブル、有休に関するトラブル
問題行動、評価に対する不満、うつ病の発生、モチベーションの低下など
人事労務トラブルは数限りなく発生しています。

なぜ、人事労務トラブルは発生するのでしょうか?
背景や要員は次のように私は考えています。

(その1)社会の変化
経済環境の変化により、会社は従業員に希望のもてる
給与・待遇・安定的な雇用ができなくなっています。
将来への不安が従業員に安心感を持たせることができず
会社への不満、その場主義的な発想・要求につながっています。 

(その2)情報過多の時代
今やいろいろな情報が氾濫しています。
従業員は、人事労務に関して、正しいものから正しくないものまで
簡単に手に入れることができます。
それに比べて、経営側の対応はどうでしょうか?
従業員のスピードに追い付いていないケースが多いかと思います。 

(その3)働く側の意識の変化
従業員が自分で後先を考えず
自分の都合やメリットだけを追求するケースが増えています。
上記の理由が背景にありますが
転職当たり前の時代になり
法人への帰属意識を育てることは本当に難しくなっています。

現場の上司からは次のような相談を受けます。
「新入社員が入社早々、就業規則を見せてくれと言ってきた」
「何かあれば、労働基準監督署に相談しますと言われた」
「知り合いの専門家に相談していますので、後でそちらが困りますよと言ってきた」
「退職した従業員から、残業代不払い請求の書類が届いた」
「この時間は残業代になりますよね?上司なのにそんなことも知らないんですかと言われた」
「有休は労働者の権利です。この日とこの日に使います。何を言われてもゆずりませんと言ってきた」 

人事労務トラブルを防ぐには
現場の管理職と従業員の信頼関係が必要です。
信頼関係を築くためには
まず管理職が人事・労務に関する必要な知識を
習得する必要があります。

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