運転日報の管理は誰がやるのか
「改善基準告示遵守のためには
連続運転時間の管理から始めましょう」
「運転時間の管理は
月の総拘束時間の管理から始めましょう」
と解説してきました。
管理を少しでも始めていくと気づくことがあります。
それは、デジタコの押し忘れやチャートの記入ミスです。
休憩時間のはずなのに、デジタコが押されていない
休憩時間がチャートや運転日報に記録されていない
作業時間や荷役時間のはずなのに、運転時間になっている
車両が全然動いていない荷待ち時間のはずなのに
3時間ずっと運転時間になっている
あるドライバーだけ、洗車時間や清掃時間が入っている
・・・など例を挙げればキリがありません。
ミスの他にもう一つ気になることが出てきます。
それは、全く同じコースでもドライバーによって
運転時間や作業時間が全然違うことです。
能率の悪いドライバーの方が勤務時間が長くなり
残業代が多くなる、そして手取り額が多くなる
このようなことが運送会社にあってはなりません。
こういった記録にはどうしても性格が出ます。
もともと細かい性格の人、細かいことが苦手な人
もちろんそれぞれの性格があるのは当然なのですが
それが会社の記録ということになれば別です。
言葉は悪いのですが、ずさんな人、だらしない人
指導・注意しても直せない人 の勤務時間が長くなり
それを記録上、直していないのは
運送会社にとっては致命的です。
運転日報の管理・精査が必要です。
管理・精査するのは、管理者とドライバーの両方です。
管理者は運行管理者や配車担当者
それを社長がやっているということであれば社長になるでしょう。
運転日報の管理のポイントは2つあります。
1つ目は『まずはドライバーが提出したままにしないこと』
必ず管理者が中身を見ます。
運行指示とのズレがないのか?
休憩は取れているのか?
同コースの他のドライバーとの違いはないか?
不自然な部分がないか?
2つ目は『ドライバーが自分で訂正するように習慣づけること』
これは1つ目の管理を行っていくうちに
自分で直せるドライバーと直さないドライバーが必ず出てきます。
直さないドライバーについては、しつこく指導するしかありません。
でもドライバーだけでなく人は、元来、細かいことを注意・指導されるのが嫌なものです。
私の顧問先でも、管理者とドライバーの根性比べや我慢比べ(笑)
になっているところもありますが、管理者は負けてはいけません。
必ず運転日報は改善していきます。