ハマキョウレックス訴訟 6月1日最高裁判決へ
ハマキョウレックス訴訟は
契約社員が正社員と同じ仕事内容にも関わらず
契約社員には手当の一部しか支給されていないのは不当
支給を求めている訴訟です。
一審の大津地裁彦根支部は
通勤手当の不支給のみ違法と認めて、会社側に対して1万円の支払いを命じています。
二審の大阪高裁は、正社員に支給される7種類の手当のうち
通勤手当、無事故手当、作業手当、給食手当は、
契約社員にも支払われるべきだと指摘。
不支給は同法20条違反に当たると判断し
会社側に77万円の支払いを命じています。
一方、乗務員が全営業日を出勤したときに支給される皆勤手当と住宅手当については
正社員のみの支給が不合理ではないとしています。
4月23日、最高裁第二小法廷で弁論が開かれています。
原告側は、二審で住宅手当の支給が
「転勤が予定されている正社員は、転勤のない契約社員と違って
賃貸住宅に住み続けるなど住宅コストが見込まれている」
と判断されたことについて
「正社員の転勤有無や住宅コストが増大するのかについて、実態を吟味しなくてはならない」と反論。
また、二審で「契約更新時に時間給の増額が行われることがありえる」
と不合理性を否定されていた皆勤手当については
「職務内容に違いがないのに、格差を設けること自体が不合理」と主張しています。
ハマキョウレックス側は
「人材の獲得や定着のために、正社員に対して
福利厚生を充実させることは合理的な裁量の範囲内」と主張。
皆勤手当や無事故手当について、
「正社員の重い責任を体現した手当」などと反論し
「裁判所があえて不合理と宣言しなければならない労働条件の相違はない」と訴え。
「同一労働同一賃金」が叫ばれる中で
正社員と非正社員とで手当に差を設けることは、どこまで認められるのか
最高裁がどのような判断を示すか注目しています。
判決は長澤運輸訴訟と同じ6月1日になります。