話を聴く前にきちんと話をしていますか
きちんと話を聴くことを傾聴といいますが
傾聴は部下と上司との関係を築く上で非常に重要です。
しかし、私は傾聴は難しく考える必要はないと思っています。
「部下に最大限、力を発揮してほしい」
「部下に成長してもらいたい」
「部下を助けたい」
「部下の役に立ちたい」
「人間関係を良くしたい」
「チームで良い結果を出したい」
と心の底から思うことが何よりも重要です。
部下の話を聴く前に、確認していただきたいのが
上司が部下に話をしていますか?
部下が上司に話しかけることは、なかなか勇気がいることです。
話しかける内容が悩みや相談、ましてや提案などで
あればなおさらです。
今まで上司から話もしたこともなかったのに
いきなり「何でも話してよ」「何でも相談してよ」
と言って話す部下はいないでしょう。
基本的には、部下は話さないものと考える方が自然でしょう。
部下はなぜ自発的に話さないのか?
なぜ質問しても答えないのか?
理由は何かしらあるものです。
前回もお話ししましたが
実は、部下は上司に対してすごく人間的なところを求めています。
上司の仕事観、思い、これまでの経験、職歴など
部下は知りたいものです。
話を聴く前に、上司が自ら話しかけていくことが第一歩になります。
そして、もう一つ、傾聴のスキルうんぬんの前に
「部下の話を私はちゃんと聴きますよ」と伝えていますか?
もちろんそのまま言葉で発しても何の意味もありません。
気を付けたいのは
部下は上司が誰かと話をしている姿をよく見ています。
誰かから相談を受けているように見えればなおさらです。
話をしているとき
常に話をきちんと聴くという姿になっていますでしょうか。
話を聴く姿を意識するだけでも
部下とのコミュニケーションは変わってきます。
もう一つポイントがあります。
上司が自ら話しかける場は定期的に設けましょう。
毎週水曜日にランチを誘うでもいいですし
月曜日の全体ミーティングの後に
個別のミーティングを行うでもいいでしょう。
定期的に行うことで、継続して行うこともできますし
上司だけではなく、部下も話すことを用意するようになります。
『話す場は定期的に設けること』
これがコミュニケーションスキルうんぬんの前に
上手くいく手助けになります。