過労死等に関する調査研究事業報告書について②
前々回に引き続き
平成27年度労働者アンケート調査結果について書きます。
◎企業調査結果
<自動車運転従事者に所定外労働が発生する理由(トラック、複数回答)>
第1位 取引先の都合で手待ち時間が発生するため(52.1%)
第2位 仕事の特性上、所定外でないとできない仕事があるため(39.6%)
第3位 業務の繁閑の差が激しいため(34.0%)
<過重労働の防止に向けた取組への課題(トラック、複数回答)>
第1位 荷主・発注者の理解が不足している(54.1%)
第2位 売上や収益が悪化するおそれがある(38.0%)
第3位 人員不足のため対策を取ることができない(27.2%)
◎労働者調査結果
<所定外労働が発生する理由(トラック、複数回答)>
第1位 仕事の特性上、所定外でないとできない仕事があるため(26.9%)
第2位 予定外の仕事が突発的に発生するため(25.3%)
第3位 取引先の都合で手待ち時間が発生するため(25.1%)
この調査結果を見ると
荷主との荷待ち時間、付加業務の交渉なくして
長時間労働削減、過重労働防止は難しいと言えます。
荷待ち時間の削減、付加業務分の運賃交渉などの荷主交渉
については、最近強気の交渉で上手くいくケースも聞くようになりました。
上手くいかなければ仕事を運送会社から断るケースも増えています。
残業でも何でもして多く稼ぎたいというドライバーもまだまだ多いでしょう。
しかし、長時間労働削減、過重労働防止はもう避けられません。
いずれ月80時間を超える残業には罰則が適用される日も来ることでしょう。
ドライバーの勤務時間の削減と給与との良いバランスを構築する
運送会社がこれからの時代求められます。