コラム

長澤運輸訴訟 6月1日最高裁判決へ

長澤運輸訴訟は
定年後に嘱託職員として再雇用されたトラック運転手が
正社員のときと同じ仕事内容にもかかわらず
賃金を3割近く引き下げられるのは違法だとして
これまでと同じ賃金の支払いを求めている訴訟です。

一審の東京地裁は
「仕事の内容は正社員と同一と認められる。特別な理由もなく、賃金格差があるのは違法だ」
と判断し、会社側に正社員と同じ賃金を支払うよう命じています。

二審の東京高裁も、期間の定めがあることによる不合理な労働条件を禁じた
「労働契約法20条」が、定年後の再雇用にも適用されると判断。
一方で、「定年後の再雇用において、一定程度賃金を引き下げることは広く行われており
社会的にも容認されていると考えられる」などとして
同法に違反しないと判断。原告が逆転敗訴しています。

4月20日、最高裁第二小法廷で弁論が開かれています。
原告側は、二審で定年後の賃下げが「社会的にも容認されている」と判断されたことについて
「賃金格差が広く行われているという社会的事実は確かに存在するが、
決して労働者が容認しているわけではない。
社会的容認論は一方に偏した見解だ」と反論。
また、「熟練の乗務員を新入りより安く働かせることが不合理であることは明らか。
2割安く運搬させ、コストカットすることに合理性は見出せない」などとして
労働契約法20条の解釈・適用として誤っていると主張。

長澤運輸側は、労働契約法20条について
「不合理な格差を解消しようとするものであって、雇用形態の異なる無期労働契約
と有期労働契約の同一待遇を保障しようとするものではない」と反論。
「同条が目的としているのはあくまで均衡待遇で、 判断するにあたっては
社会一般の状況も考慮すべきであることは、むしろ当然」 と主張。

「同一労働同一賃金」が叫ばれる中で、 運送業界だけではなく
最高裁がどのような判断を示すか注目しています。
判決は6月1日になります。

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